砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない ISBN:4829162767

最近おいらの日記にたまに出てくるGOSIKCの作者・桜庭一樹さんの読み切り小説。一見すると百合姉妹っぽい表紙イラストが特徴です(笑)。
内容は「これでもかって」くらい救いがない。初期の伯爵カインシリーズみたいだ(この例えも一般的じゃないな)。ミステリーって言うか猟奇的です。日本海側の田舎(多分島根あたりだと思う)を舞台に、ある日自分を人魚だと言い張るちょっと電波入った転校生・海野藻屑(13)がやってきて、引きこもりの兄を持つ主人公・山田なぎさ(13)の日常が少しづつ壊れ始めるって感じ。
読んでいくと自分のいろいろなものが壊れます。と言うか、普段自分から蓋をしていた色んなものに気づかされるかも。それはそれで危険なんだけどね。まあ興味のある方は是非。結構薄いけど内容は盛りだくさんです。あんまり進めても、読んだあとに進めたおいらが「やばい人」扱いされる危険はあったりするのであまり強く進められんが。
読み物としては面白いですが、時と状況によっては立ち直れなくなるおそれがあるので注意。ライトノベルって言うよりヘビーノベルだった。